2019/04/26 10:13

アートバーゼル香港
アジア最大のアートフェアに行ってきた Vol.2

Photo:アート・セントラルへの入り口 ⒸKentaro Hirano

数億の作品が売られてる。アジア最大のアートフェア、香港アートバーゼル
~アートセントラル~

by 平野健太郎(ひらの・けんたろう)

 平野健太郎さんはIT関係の会社の経営に携わっていますが、大学卒業後、しばらく私立美術館の学芸員だったという異色の経歴の持ち主。小さい頃からアートが大好きで、以前、スイスのバーゼルで開催される「元祖」ともいうべき近・現代美術のアート・フェア(美術見本市)、アート・バーゼルを数日かけて見た経験もあります。今回は編集長の依頼を受け、世界の富裕層が一堂に会することで注目されているアート・バーゼル 香港を取材してきてくれました。

Photo:ビクトリア湾に浮かぶKAWSの巨大バルーンフィギュア。 ⒸKentaro Hirano

 続けて・・・アートセントラルに行って来ました。

アートバーゼルの会場から歩いて15分程度。スターフェリーから見えるのは、ビクトリア湾に浮かぶKAWSの巨大バルーンフィギュア。UTとかでご存知の方も多いかと。最近はNIGOさんのKAWSコレクションが31億で落札されて驚きました。詳細はコチラ

Photo:会場の雰囲気はアートバーゼルとは違う ⒸKentaro Hirano

 アートセントラルのエントランス。アートバーゼルほど混んでない。チケットはオンラインで買いました。入場料は3,000円程度。Artbaselもそうだけど、チケットはオンライン購入がおすすめです。

Artbasel  = メインスポンサー UBS
Artcentral = メインスポンサー UOB

UOBってなんだ?ですが、ユナイテッド・オーバーシーズ銀行。
シンガポールで設立された銀行で、中国、アジアマーケットで強そうな銀行のようです。

UBSもそうですが、アートと銀行の関係は富裕層の嗜好性と資産形成において顧客の共有化など相互メリットがあるのかなと。

Photo:観客はアートバーゼルより若い印象
ⒸKentaro Hirano

 アートセントラルのイメージは、バーゼルに比べるとこれから活躍する次世代の作家をマーケットに紹介する役割を持っているように感じています。日本からも多くのギャラリーが参加していました。スイスで開催されるアートバーゼルでもVOLTAという若手作家中心のイベントがあったり。住み分けですね。個人的には、ダイヤの原石探しのような面白さがあって大好きな雰囲気です。その中で気になった作品を紹介。

Photo:Neung Kwon(權能)の作品
ⒸKentaro Hirano

 名画や有名アーティストが登場人物として描かれた作品。これ見たときは笑ってしまった。韓国の作家、權能(Neung Kwon)さんの作品。
ぶらっとアートさんが詳しく紹介されています。詳細はコチラ

Photo:話題のNeung Kwon(權能)作品に殺到する人たち by the courtesy of ⒸChad Liu

 (転載使用許可いただきました。 Thanks. Chad Liu)
作品は、全てSold out。SNSで話題になり、アートバーゼルの来場者が集まったそうです。個人的にも1枚欲しいなと。頑張れば買えます。そういう価格帯の作家や作品との出会いがあるのがアートセントラルの楽しいところ。

PROFILE

平野健太郎(ひらの・けんたろう)

株式会社ハイブ代表取締役。1978年生まれ。大阪芸術大学を卒業後、箱根彫刻の森美術館の学芸員として勤務。美術館の企画やカフェのリニューアルなどを経験した後に、数名の仲間とともに株式会社エフアイシーシーを創業。社内新規事業として、2008年にクリエイターの採用支援事業であるMOREWORKSをスタートさせる。多くのプロダクションやクリエイターとのネットワークを持つ。人と人や企業が出会い、新しい価値創造の場に出会えるのが幸せ。新規事業立上げ経験、採用戦略などを通して、複数企業の役員を務めている。