2017/11/27 09:11
イマゴメソッドの専門家向けプログラムに参加して~前編~
Photo:ワークショップ会場近くのプリンストンの町並み ⒸSatomi Ohama
イマゴメソッドの専門家向けプログラムに参加して~前編~
by 大濱里美(おおはま・さとみ)
大濱里美さんは兵庫県出身。化粧品メーカー勤務を経て、2004年に米国へ大学院留学し、卒業後、現在のパートナーと出会って結婚。心理カウンセラー/コーチの夫と2人の子供たち(6歳と2歳)と共にニュージャージー州にお住いです。夫婦の関係について真剣に考えるイマゴ・メソッドと出会い、カップルでのワークショップに参加した経験を基に、妥協なく愛がある真のパートナーシップとは何か、また、イマゴ・メソッドとはどういうものなのかについて連載をお願いしています。
- Photo:講師のクラウスとエヴェリン夫婦
ⒸSatomi Ohama
6月と10月に、イマゴプロ向け進行役研修プログラム(Imago Professional Facilitator Program)に夫と一緒に参加してきました。このプログラムはイマゴメソッドを恋愛・夫婦関係以外の分野にも適用できるように理論とテクニックを学ぶもので、進行役とは、イマゴ対話を促すコーチのような役割です。全16日で4部制になっており、6月に行われた第1部は、イマゴメソッドを個人に対して使用し、個人の目標や心の奥にある感情やニーズなどに気づくことや、感情がどこから来るのか、その感情を理解することで、過去のしがらみから自己を解放することを助ける方法などについて学びました。10月の第2部は、対2人組(カップル、ペアなど)、第3部は対家族や3人以上のグループ、第4部は対企業などの組織に使用する場合へと続きます。
講師はオーストリアのウィーンで長年イマゴセラピストやイマゴ講師として活躍しており、イマゴ理論をベースにこのプログラムを開発したクラウス&エヴェリン・ブレム夫妻です。落ち着いた物腰のクラウスと対象的に、いつも笑顔で感情表現が豊かなエヴェリン。二人とも元々セラピストで、恋愛の盛り上がり期を経て、衝突が増え、二人の関係に悩み、もうダメかと思っていた時に、イマゴのカップル向けワークショップに出会い、参加して以来、イマゴに取り組むようになったそうです。お互いを尊重し、深い愛で結びついている様子が感じられて、その揺るぎなさと温かさがグループにも良い影響を与えていました。
- Photo:休憩中に行った、プリンストンのアイスクリーム店 ⒸSatomi Ohama
参加者は、セラピスト、コーチ、警察官、教師、ヨガインストラクターなど様々で、皆それぞれ、クライエントや知人、パートナーたちとの関係をより深めたいと願う人たちが集まっていました。私が参加した目的は、イマゴメソッドについて、進行役としての視点からも学び、より理解を深めて夫との関係に反映させたかったことと、イマゴの学びの場に参加することで、イマゴメソッドに取り組む気持ちを新たに高めたかったからです。そして、今後、イマゴ認定セラピストの夫と一緒にワークショップを開催する際の役に立つためでもありました。
プログラム期間中は、参加者間でペアを組んだり、またはグループ全体で、様々なスタイルのイマゴ対話を経験する機会がありました。イマゴの基本ルールである、批判や偏見のない(No Judgement, No Negativity) 安全な環境だったため、個人的な悩みや心の傷も吐露し、受けとめられることなどを通して、お互いの理解が深まり、深いところでの繋がりがグループ内で広がっていきました。
私は、モーニングサークルと呼ばれる朝のセッションでグループに対して悩みを打ち明け、イマゴ対話をしたことで、新たな気づきがありました。心の内にあるものを、形にならない状態でも口に出していき、イマゴ対話の導きによって心の奥深くを探求することで、今まで知っていたことや新たに気づいたことなどの一つ一つが集まり、考えがまとまっていく感じです。今までの考え方や行動の流れを変えるきっかけとやる気が得られたこの経験は、大きな収穫でした。
From the Imago Professional Training #1
The Imago method can be effective in many forms of relationships which seek for better connection and understanding including intimate partners, friends, family and organizations. The Imago Professional Facilitators Program fulfills the needs of professionals who wish to make use of the Imago theories and techniques in their fields. It is a 16-day program separated into 4 segments. My husband and I attended the first two installations. The first focused on Using Imago with Individuals; how to help an individual see one’s truth, understand one’s needs and emotions, where they come from and how to grow beyond the past. The second one was on Using Imago with couples and pairs. The final two segments will focus on Using Imago with Families and Groups and with Organizations.
The instructors, Klaus and Evelin Brehm, came from Vienna, Austria where they have been Imago therapists and instructors for 17 years. Together, they developed this Program based on the Imago theories. As a couple they too went through the struggles in their marriage and were saved by the Imago couples therapy. The calm presence of Klaus, the burst of smile and loving expressions from Evelin, and the sense of respect and deep love for each other created a warm, grounding and supportive environment for the group.
The participants had a wide range of professional backgrounds, including therapists, coaches, teachers, police officers, and yoga instructors. They all came to learn to create stronger and more productive relationships by using the Imago method in their fields. My goals in attending were: (1) by immersing myself to the Imago community, I wanted to get inspired and refresh my commitment to the Imago method and then to bring what I gain back onto my marriage and (2) I wanted to prepare myself for future couples workshops I envision running with my husband who is an Imago-certified therapist.
The training offered a plenty of opportunities to practice various styles of Imago Dialogue in pairs or as a group. Because it was a safe and supportive environment with No Judgement and Zero Negativity – which are core rules of the Imago Dialogue – people started sharing personal issues and psychological and emotional wounds they had carried with them. It led to the creation of a deeply connected group of people with a sense of hope, instilled through the Dialogue, in their own ways in professional and/or personal lives.
I made precious self-discoveries during a “Morning Circle”, where I shared my personal struggles with the group. By exploring deep within myself with guidance of the Imago Dialogue and putting thoughts, feeling and experiences into words, things that I had been aware and not aware of came together and formed some insightful ideas. It was such a significant experience that I got inspired and motivated to shift my thoughts and behavior in my personal relationships.
大濱里美(おおはま・さとみ)
兵庫県出身。化粧品メーカー勤務を経て、2004年に米国へ大学院留学。卒業後、現在の夫と出会い、結婚。心理カウンセラー/コーチの夫と2人の子供たち(6歳と2歳)と、ニュージャージー州在住。趣味は、運動(ヨガ、水泳、ランニング)、空・石・アート観賞。2013年に、イマゴ・メソッドのカップル・ワークショップに夫と参加、自分とお互いの深い内面とその夫婦関係への影響に気づく衝撃的な経験をして以来、創設者ハーヴィル・ヘンドリクスとヘレン・ハント夫妻やイマゴ講師に、イマゴ・メソッドを学ぶ。結婚10年目を迎え、イマゴ・メソッドを通して、妥協なく愛がある真のパートナーシップを目指して、夫婦関係の改善に取り組んでいる。
*大濱さんへの執筆・講演依頼、取材して欲しいテーマの具体的なご相談などがありましたら、info@agrospacia.comまで。