WWDC 2013に行ってきた! 特別レポート
WWDC 2013に行ってきた! 特別レポート
毎年6月にサンフランシスコで開催される「Apple World Wide Developers Conference」通称 WWDC は、Appleが新商品や最新の OS を発表する場であり、IT関係者のみならず世界中から大きな注目を浴びる一大イヴェント。
このカンファレンスに参加するには、約16万円するチケットが必要になるのだが、その高額なチケットが、昨年は約2時間で、今年は事前に発売日が公表されていたため発売と同時にアクセスが集中し、開始90秒で売り切れてしまった。
カンファレンスに参加するためのチケット代に加え、渡航費や滞在費を考えると数十万円が必要になるにもかかわらず、それでも毎年5千人以上の世界中の開発者がサンフランシスコを目ざす。それだけ多くの人を惹き付ける大規模なイヴェントとなっている。
新しい製品や機能が発表されるということは、同時に新しいアプリケーションが必要になるということでもあり、AppStoreでアプリを展開している企業や個人開発者にとっては、次の1年間の開発の方向性を大きく左右する情報が発表されるので、少しでも早く情報を入手するための重要な機会となっている。
最新の iOS は WWDC で概要が発表され、幾度かの試験版(ベータ版)を経て秋頃に正式リリースされる。この最新版の iOS がリリースされるタイミングで自分たちのアプリを最新版に対応させるためには、この WWDC での発表をもとに開発を進める必要があるわけだ。
アップルの開発者向けイベントとしての WWDC
WWDCはサンフランシスコのコンベンション・センターであるモスコーニ・ウエスト・センターで開催される。会場にはその年の発表にあわせたデザインののぼりや、パネルが用意され、今年は向かいのビルの屋上にも WWDC の広告が設置されていた。参加者には毎年ノベルティーのパーカーが配られ、この一週間サンフランシスコでは、WWDC のパーカーを来た開発者達をいたるところで見かけることになる。
また、WWDC には学生向けスカラシップも用意されており、13歳以上で iOS のデベロッパープログラムに登録していれば応募が可能だ。選ばれると WWDC のチケットと学生向けのパーティーへの招待をもらうことができる。若い世代の優秀なエンジニアを育てるためにも、とても素晴らしい制度だ。ちなみに今年から審査項目に「あなたの将来をアプリで表現してください」という内容が追加されたようで、なかなかハードルが高くなっている。
WWDC で発表される内容はNDA(秘密保持契約)対象なので、開発者は外部に情報を流すことはご法度だ。とはいえネットでは大分情報が漏れてしまっている現状もある。