2019/06/01 15:23

頭の中はいつもヴェルディ/編集長のコラム Vol.15

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編集長のコラム Vol.15
桜の季節は旅立ちの時・・・

by 岩渕 潤子(いわぶち・じゅんこ)/AGROSPACIA編集長

2013年、連載を始めた頃のマダム・レイカ(78歳)と愛犬・瑠斐

 『アグロスパシア』のローンチ以来、星座が変わるごとに毎月更新してきたマダム・レイカ(実は編集長の実母でした)の『ビジネス占星学』ですが、4月2日に心不全で急逝致しましたため、牡羊座と牡牛座の季節をお休みして、西洋占星学では双子座となる6月からは、タロットと東洋系の四柱推命を得意とする、たまの実(たまのみ)さんにバトンタッチして、リニューアルとなります。
  私は3月最後の週、24日から28日まで香港アートバーゼルに出張しており、たまたま出がけに母のメールサーバが不調ということで、メールの確認ができないかもしれないというので、マメに連絡してくれる従兄に「一日一回母に電話して」と依頼して出かけました。28日の便で帰国して母に電話したところ、その時はいつもと変わらぬ様子でした。香港の紀伊国屋といった趣の高級食材店、シティ・スーパーで母の好きなヨーロッパのお菓子を色々購入したものを届けると、学生時代、海外から戻ると必ずそうだったように「お寿司をもらったら」と言われたものの、帰国途上で扁桃腺炎となり、体調が絶不調だった私は「いらない」と断ってしまいました。香港へ発った日の昼食には母の所でお寿司をとって一緒に食べたのですが、私の帰国から数日後の4月2日、母は帰らぬ人となってしまったので、帰国してからは一緒にお寿司を食べずじまいになってしまいました。亡くなるその日まで牡羊座の原稿を準備しており、更新はできませんでしたが、あまりにも急なことでなかなか本当とは思えない、シュールな体験でした。
  プロの占い師であった母は、かねてから自分の座相を見て「私が死ぬ時は急死だから」と繰り返し言っていて、私はその都度「はい、はい」と受け流していたのですが、さすがに「いつ」とまでは言っていませんでした。おかしな話をすると思われるかもしれませんが、私は幼い頃から死期が近い人の色が違って見えるということが何度もあって、年が明けてから母がそのように見えた気がしたことがあったので、もしやと思い、また、年齢も84歳になっていたので、今回、出張に出る時、言葉には出しませんでしたが「もう当分、海外出張は無理かも」と思いました。今回、葬儀に駆けつけて下さった方たちから言われたのは「出張中じゃなくて本当に良かったですね」ということで、これは本当に感謝すべきことだったと言わざるを得ません。
  父が亡くなってからすでに三十年以上が経ち、私が子どもの頃は病弱だった母ですが、思いがけなく84歳の天寿を全うすることができました。葬儀には姪や甥たち、同級生、占いのお弟子さん、仕事関係の方たちも参列して下さり、祭壇はお花で埋め尽くされました。そして、季節は桜の真っ盛り。誰から見ても理想的な旅立ちだったと思います。この場をお借りして、長年、マダム・レイカの星占いコラムを楽しみにして下さっていた皆さまに御礼申し上げると共に、後を引継いで下さる四柱推命のたまの実さんの応援をどうぞよろしくお願い致します。